「海外生活にかかわる有害動物」
害虫Q&A

海外邦人医療基金(運営委員)
長崎大学熱帯医学研究所(非常勤講師)
大利 昌久



Q2. 海外でペットとして飼っている虫を日本に連れて帰ることは可能でしょうか?
A2. <回答者>東京医科歯科大学国際環境寄生虫学助教授 篠永 哲

 外国で生活していると、国内では見られない珍しい動物に出くわすことがある。これらを飼育した経験のある方もいると思う。私もナイジェリアで、森で捕えたカメレオンを自宅の庭木で飼ったことがある。カメレオンのように、ワシントン条約で規制されている動物は別として、クワガタやカブトムシなど綺麗な昆虫類、一見恐ろしいが興味のあるサソリやタランチュラなども飼育の対象となる。このような動物を持って帰りたい人もいるであろう。昆虫など節足動物の輸入、持ち込みなどの許可は、植物検疫所で取扱っている。対象になるのは、植物を加害する昆虫類である。国内でも、ウリミバエの害を防ぐために、最近まで沖縄からの果物の移入が禁止されていた。サソリやクモ類は、肉食の動物なので、持ち込みは規制されていない。

 近年の、クワガタムシ、カブトムシの飼育ブームで、国外からこれらを内緒で持ち込む人が増えている。現在では、これらの輸入についての規制が、少し緩和されている。国外から昆虫類を持ち込む際には、検疫上の問題があるかどうか確認しておく必要がある。その情報は、インターネット上で知ることができる。クワガタムシやカブトムシを持って帰国した際には、税関ではなく植物検疫所で許可を得なければならない。ほとんどの場合許可されている。

 オーストラリアやマダガスカルには、大型のゴキブリが生息している。甲虫のような頑丈な体で、飼育は簡単である。これらのゴキブリを持ち込む人がいるが、肉食性の昆虫ではないので許可されないであろう。




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