「海外生活と肥満」
医師から見た海外勤務と肥満 

松下健康管理センター 所長
阪上 皖庸



肥満時代

 不景気だとはいうものの、ほとんどの人々にとって、食べ物にまでは不自由しない幸せな世の中です。しかしその反面、何かと気ぜわしく、ストレスの多い時代ですから、その埋め合わせに大いに食べ、大いに飲み、そして太り、運動する暇もないのでまた太る、という按配。
 だから会社で顔を合わせる人や、電車に乗り合せた人達を、その積もりで観察すると、特に年配の人には太った人、太り気味の人がずい分多いことに気がつくはずです。新陳代謝の勢いや運動の量が年と共に落ちるのに、飲み食いの習慣は若い時のまま、という人が多いからでしょう。
 一般に動物性脂肪と砂糖の摂取量が増えていることも、肥満傾向に拍車をかけているようです。日本人の平均肥満度は、ダイエット志向の強い若い女性を除いて、戦後から今日まで一貫して、男女とも年々上昇しています。
 最近の或る1カ月間に、私どもの健康管理センターに受診した40〜60歳の松下グループ男性社員172人を調べたところ、やせ型の人(BMI註1が19.9以下)は僅か5人、2%だったのに、太りすぎの人(同25.0以上)は50人、全体の29%余りでした。ざっと3人に1人が太りすぎという結果です。
 松下の社員だけではありません。98年度の厚生省国民栄養調査によると、30〜60歳代の男性のうち、BMIが25.0以上の人はやはり約3割(図参照)。30歳までの若い男性でも、肥満者の割合が過去20年間で倍増したそうで、日本の肥満人口は2,300万人(15歳以上)にも及ぶとのことです。
 もっとも、マクドナルドやコーラが本場のアメリカでよく見かけるように、お尻の差しわたしが1m、胴回りはそれに円周率を掛けてざっと3m、といった極端な人には、まだ滅多にお目にかかりませんが、この調子では近い将来、こんな人もそれほど珍しくなくなるかも知れません。
 海外勤務者ではそれを先取りした形で、海外ならではの事情も加わって、国内の人以上に肥満に傾くケースが多いようです。ところによって一律ではありませんが、太りすぎの人が半数以上を占める地域もあります。

図.厚生省国民栄養調査


万病のもと

 「風邪は万病のもと」といわれます。しかしこれは栄養が不足がちだった昔のこと。卵酒が風邪によいといわれたのは、それが薬として効くからではなく、栄養を摂って風邪に負けない体力をつけるという意味でした。筆者の子供時代には、卵は盆か正月か、それ以外には病人だけが口にできる貴重品でした。
 栄養過剰の現在では、ほとんどの人が風邪に負けない体力を持った代り、太りすぎのせいで色んな病気──それも風邪のように一時的なものでなく、慢性的にじわじわと進行し、或いは突然人を斃す心筋梗塞や脳卒中のような病気──の危険を背負い込むことになったのです。統計的には、肥満、特に後で述べる内臓肥満の程度が増すにつれ、死亡率が高くなることが明らかにされています。
 表をご覧ください。これは先に述べた中年男性172人を、BMIの値から「やせ型」「普通」「太りすぎ」の3群に分け、それぞれ尿酸・総コレステロール・GPT(肝臓病の指標)・HbA1C(糖尿病の指標)・収縮期血圧(最高血圧・最大血圧ともいいます)の平均値を示したものです。いずれの項目も、「やせ型」よりも「普通」、「普通」よりも「太りすぎ」のほうが高い値になっています。
 尿酸値が高くなると痛風、総コレステロールが増えれば動脈硬化、GPT値が高いと肝臓病(特に脂肪肝)の危険が大きくなるわけですし、血圧が高くなるともち論高血圧、そしてHbA1C値が高いことは糖尿病を意味します。つまり太りすぎは色んな病気の出発点といえるわけで、肥満こそ万病のもとというべきでしょう。
 さらにもう一つ。この5つの検査のどれかが異常であった人の割合は、「やせ型」が20%であったのに対し、「普通」の人で74%もあったのは驚きですが、「太りすぎ」の人では何と90%、10人中9人もが何らかの異常を持っていたのです。想像以上に厳しい現実ではありませんか。将に肥満は病気だといっても過言ではありません。1人当たりの異常の数も、「やせ型」の平均0.2個に対し、「普通」の人で1.2個、「太りすぎ」の人では2.1個でした。
 それならやせ型がいいのかというと、そうともいい切れません。栄養の貯えが少ないのですから、何かの病気やけがで食欲が落ちると、普通の人や太った人よりも早く参ってしまいます。大人ばかりが問題ではありません。女性が妊娠すると、胎児の栄養源には母体の脂肪が必要ですが、BMIが19以下のやせ型女性では、低体重児の生まれる確率は倍になります。過ぎたるは及ばざるが如し。ほどほどがよいのです。

表.BMIと検査所見(平均値)


歴史の因果

 それでは肥満がなぜ万病を起こすのか、そのわけを探ってみましょう。まずはその歴史的背景から…。
 私達人間は、その何万年、何十万年という長い時間のほとんどを、栄養不足の状態で生き継いできました。好きなものを好きなだけ食べられるという結構な時代は、最近のほんの数十年間に過ぎません。日本人の多くが貧しかった「おしんの時代」から、まだ100年も経っていないのです。
 だから私達の体は、使わずに済んだ栄養を無駄なく貯え、食べ物を口にできない時に、それをエネルギーにして生き延びるようにできています。体内に貯える栄養の多くは脂肪です。脂肪は1gで9キロカロリーの熱量を発生しますから、炭水化物や蛋白質の4キロカロリーよりも熱効率がよく、貯蔵に適しているからです。脂肪が1kgあれば、その熱量は9,000キロカロリー。体に脂肪がそれだけあれば、何も食べなくても1週間は楽に生き続けることができます。だから戦争で食べ物がなくなった時とか、熱病で普段よりも余分にエネルギーが要るような非常時には、太っている人のほうが断然有利です。しかし…。
 自動車はガソリンやディーゼルオイルがなければ走れないように、人間も栄養をエネルギーとして生きています。エネルギーを生む栄養素は、炭水化物と脂肪と蛋白質です。エネルギーとしてまず使われているのは、炭水化物の仲間の糖類(糖質)です。胃腸で消化・吸収された炭水化物は、肝臓や筋肉にグリコーゲン(多糖類)として貯えられ、必要に応じてブドウ糖(単糖類)に変わり、血液中を流れて体の各所で使われます。グリコーゲンの在庫が少なくなると脂肪がエネルギー源となり、それも乏しくなると蛋白質が動員されるという、三段構えのエネルギー供給方式です。人類が飢えに耐えてきた歴史の中で培った絶妙な仕組みです。

脂肪肝

 ところが食べすぎや運動不足で、栄養の供給が消費を上回るようになると、栄養の貯蔵庫である肝臓は、脂肪を一杯抱え込むことになります。これが脂肪肝です。超音波画像を見ると、肝臓はギラギラと無気味に光り、前述のGPTを始め、GOT、γGTPなどの肝機能検査の値が上昇します。これらは肝臓の細胞の酵素ですが、細胞が脂肪ではち切れると血液中に洩れ出して、血中濃度が上昇するのです。肝臓は沈黙の臓器といわれ、自覚症状はほとんどありませんが、脂肪肝は抱え込んだ脂肪の重みに耐えかねて、声なき悲鳴を上げている状態です。脂肪肝は栄養の摂り過ぎを改めると、割に簡単に解消するのですが、アルコール類を沢山飲み続けたり、肝炎が重なると、肝硬変にまで進んでしまうこともあります。

糖尿病

 脂肪肝が起こる頃には、筋肉にも脂肪が増えて霜降り肉になりますし、血液中のブドウ糖(血糖)も、交通渋滞を起こした道路のように、行き場がなくて増えてきます。過剰なブドウ糖は血管の細胞を傷つけ、その結果、動脈硬化が進みます。だから血糖値が上がり過ぎないよう、膵臓はインシュリンを増産します。インシュリンは筋肉や心臓など体の各部でブドウ糖を円滑にエネルギーに変え、ブドウ糖が余ればそれをグリコーゲンや脂肪に変えて肝臓や筋肉や脂肪組織に貯えるホルモンです。この働きで血糖値は下がります。つまりインシュリンは渋滞道路で車をさばく交通巡査のような存在です。
 肝臓や筋肉が脂肪で満杯になる頃には、皮下やお腹の内臓の周りにも脂肪が溜まってきます。つまり肥満です。肥満が進むにつれ、インシュリンの効き目は悪くなります。もうこれ以上脂肪は要らない、命に関わる、という自然の摂理でしょう。これをインシュリン抵抗性といいます。そうなると血液中のブドウ糖の処理が滞り、血糖値はさらに上昇します。しかし過剰なブドウ糖で血管の細胞が傷つくのも避けなければなりません。すわ大変、と膵臓は懸命にインシュリンを増産し、その血中濃度を高めて(高インシュリン血症)、無理やり血糖値を下げようとします。
 この結果、肥満がさらに進み、インシュリン抵抗性がさらに高まり、血糖値もさらに…という悪循環に陥ります。こうなっても肥満をそのままにしておくと、膵臓のインシュリン増産余力が乏しい遺伝的素因を持つ人では、膵臓が疲労困憊してインシュリンの製造量が落ち、糖尿病がますます悪くなるということになります。果ては心筋梗塞・脳卒中・尿毒症・失明・下肢壊疽、そして痴呆などの末路です。
 これに加え、人間関係のいざこざや仕事上でのストレスがあると、交感神経が緊張し、アドレナリンやドーパミンなど血糖値や血圧を上昇させるホルモンの分泌が盛んになります。この点からも現代人は糖尿病や高血圧になりやすい環境下にあるといえます。
 さらに、脂肪細胞は「栄養はもう沢山」という情報を脳(視床下部にある満腹中枢)に伝えるレプチンというホルモンを分泌し、これによって食欲が抑えられるという仕組みもありますが、太った人ではこの情報がうまく伝わらないこと(レプチン抵抗性)が多いといわれています。太った人はレプチンの助けを借りずに、意識的に減食しなければならないのですから、実は大変です。

高血圧

 インシュリン抵抗性の増大は糖尿病の引き金になるばかりではありません。腎臓の糸球体註2で作られた尿(原尿)に含まれるナトリウムは、尿細管註3で再び血液中に回収されますが、インシュリン抵抗性増大で生じる高インシュリン血症は、この働きを強めます。血液中にナトリウムが増えると、血管の細胞にもそれが増えて反応性が高まり、血管が収縮しやすくなりますし、交感神経の緊張によって心臓の収縮力も強まります。また、体内の塩分濃度を一定に保とうとする仕組み(ホメオスターシス)が働いて、のどの渇きを覚え、水分を多く摂る結果、循環血液量が増えます。さらに体が太ると、太った部分へも血液を滞りなく供給しなければなりません。このような様々な事情で、太った人では血圧が高くなりがちです。

死の四重奏

 高インシュリン血症は、さらに、脂肪を遊離脂肪酸に分解してエネルギー源とする酵素プロティンリパーゼの働きを抑えます。この結果、トリグリセライド(中性脂肪)やLDLコレステロール(悪玉コレステロール)が増える一方、HDLコレステロール(善玉コレステロール)が減る、という具合に高脂血症が生じ、動脈硬化が進みます。
 このように肥満はインシュリン抵抗性増大という病態を通じて、色んな病気を引き起こします。特に肥満に糖尿病・高血圧・高脂血症が揃った状態は「シンドロームX」と呼ばれ、心筋梗塞や脳卒中がよく起こることから、「死の四重奏」という無気味なニックネームまでついています。
 よく「水を飲んでも太るタチ」だという人や「やせの大食い」といわれる人もいて、太るか太らないかは遺伝によっても大きく影響を受けるのは否定できません。しかし何といっても「食べすぎと運動不足」という生活習慣を持つ人に太りすぎの人が多いのは事実です。だから肥満→インシュリン抵抗性増大→高インシュリン血症というメカニズムを基盤とすることが多い糖尿病・高血圧・高脂血症は、生活習慣病の代表とされているのです。

りんごと洋なし

   肥満はこのように万病のもとですが、体のどこに脂肪が余分に溜まっているかによって、病気の起こりやすさが違ってくるということが、最近知られるようになりました。  りんご型肥満、洋なし型肥満というのをお聞きになったことはないでしょうか。前者は主にお腹の中の胃腸の周りに脂肪が溜まり、いわゆる太鼓腹になった状態をりんごに見立てたもので、一方、後者は皮下、特に肩の辺りやお尻の皮下に脂肪が増えて、腰がくびれた洋なし型の体型になることから名付けられました。それぞれ目立つお腹とお尻に注目して、上半身肥満、下半身肥満とも呼ばれますし、医学的には内臓脂肪蓄積型肥満(略して内臓肥満)、皮下脂肪蓄積型肥満(皮下肥満)といいます。内臓肥満は男性に多く、上述のシンドロームXを起こしやすいので、女性に多い皮下肥満より危険が大きいといわれます。
 内臓脂肪は、その存在場所が胃腸から肝臓への栄養運搬ルート・門脈の上流にありますので、そこから放出された遊離脂肪酸は、門脈を通って直接肝臓に運び込まれます。内臓肥満が進むと、それだけ多くの遊離脂肪酸が肝臓で中性脂肪に作り変えられて、血液中に放出される一方、インシュリン抵抗性が高まって、色んな病気が起こってくるということになります。内臓脂肪細胞からは、これに加えて、血管に直接作用して動脈硬化を起こすPAI-1という物質が分泌されることも知られています。
 内臓肥満を正確に診断するには、CTを用います。臍の高さでお腹の横断面を撮影し、お腹(腹腔内)の脂肪が占める面積(V)と、お腹の周りの皮下脂肪の面積(S)を測ります。この面積比(V/S比)が0.4以上だと合併症の頻度が高まるので、これを内臓肥満と診断するのです。
 この方法は正確ですが、手間とおカネがかかるうえ、放射線も浴びますので、簡便法としてウエスト・ヒップ比(W/H比)がよく使われます。これは臍の高さの胴回りを、お尻の最大周囲長で割った値です。BMIが25以上でW/H比が大きければ内臓肥満、小さければ皮下肥満というわけです。W/H比は男性で0.9〜1.0以上、女性では0.8〜0.85以上なら要注意。外見上太っているように見えない人でも、このレベル以上なら「かくれ肥満」として、やはり注意が必要です。
 内臓肥満は皮下肥満より遺伝しやすいといわれます。つまりお父さんが太鼓腹なら、息子もやがて太鼓腹になりやすいということです。しかし、内臓肥満は皮下脂肪よりも、食事療法や運動療法に反応しやすいのが救いです。あなたがBMI25以上で、W/H比が上述の「要注意」ラインを超えていたら、まず山根美佐枝さんの文(目次参照)にある「大切なこと」〔1〕〜〔4〕をお守りください。

やせ薬

 「やせられる薬はないのでしょうか」と尋ねられることがよくあります。実際、太った人にとって、やせるのは大変難しいことです。食べたいのをこらえ、忙しい合間を縫って運動し、やっと多少やせたかな、と思っても、少し油断すると、もとの木阿弥。情けない思いをした人も多いのではないでしょうか。人には遺伝的に定められた固有の体重があり、そこから外れるほど、体重をそのレベルに戻そうとするメカニズムが強く働くという説(セットポイント説)もあるほどです。だから、やせ薬があれば、と思うのも人情です。
 やせ薬がないわけではありません。マジンドールという抗肥満薬が健康保険の適用になっています。しかしこの適応となるのは、BMIが35以上という、日本ではあまりお目にかかれないほどの高度肥満症です。そしてBMIがそれ以下のレベルでも、糖尿病や高血圧はどんどん起こっているのです。例えばBMIが26〜27になると、それが22の人に比べ、糖尿病の発生率は4〜5倍に高まります。やはり薬に頼ることはできません。



肥満対策

 それでは山根美佐枝さんの「大切なこと」を踏まえたうえで、以下の「肥満対策、その補足7カ条」お読みください。
〔1〕 脂肪はなるべく控え目に
脂肪はハイカロリー。その割りに満腹感が得られにくく、食べ過ぎを誘います。
〔2〕 お菓子や清涼飲料水は口にしない
間食はカロリーオーバーの共犯者。概して砂糖が多く、体内で速やかに血糖や中性脂肪に変ります。
〔3〕 アルコール飲料もほどほどに
アルコールも1g7キロカロリーと、やはりハイカロリー。上戸も酒なら1合、ビールなら500ml缶1本で打ち止めに。
〔4〕 野菜や海草は多く
ローカロリーでかさ張るので、摂ったカロリーの割りに胃が膨らんで、節食効果が高まります。食物繊維も豊富です。
〔5〕 夕食は軽く、時刻は早めに
夕食後眠るまでの時間が短いと、栄養が十分使われず、脂肪となって体に残ります。量が多いとなおさらです。
〔6〕 よく噛んで、ゆっくり
よく噛むほど三叉神経を介して満腹中枢が刺激され、ゆっくり食べれば胃袋が満杯になる前に血糖値が上昇し、「腹一杯」の信号を満腹中枢に伝えます。
〔7〕 できるだけ歩く。なるべく早く
一人でどこでもできる運動は歩くこと。他の運動をしないなら、やはりよくいわれるように日に1万歩(約300キロカロリー相当)がお勧めです。一度に歩けば1時間20分ほどかかりますが、忙しければ10〜20分ずつ程度のこま切れでもOKです。


海外では

 冒頭に少し触れましたが、海外長期勤務者には、国内の人に比べて太った人が目立ちます。以前に比べて平均年齢が上ってきているせいもありますし、食生活が乱れやすい単身赴任者が非常に増えているという事情もあるようです。
 海外勤務者は概して夜遅くまで仕事をし、休日は日本からの来客の「アテンド」でよくつぶれ、食事は不規則になり勝ちです。外食や会食の機会が多く、料理は概して量が多く、ハイカロリー。アルコール飲料が付きもので、昼食でもビールやワインが水代りということもよくあります。言葉や考え方の違いで気疲れし、ストレスで口にするアルコールやタバコも思わず増えます。通勤や移動は一切車。仕事が忙しすぎたり、気候が暑すぎたり寒すぎたり、治安が悪かったりで運動もままならず、といった具合で、海外では国内よりも肥満に傾く要因が多いのは否めません。しかし、だから仕方がない、と早々に諦めないでください。
 海外でも国内でも、「食べすぎれば太り、運動不足でまた太る」ということを知りながら、多くの人がやはり太り、そして病気を作り、中には異国で業務なかばで倒れる人もいます。先に述べた国民栄養調査でも、男性肥満者は各年代とも、4割以上の人が体重のコントロールを心がけていないそうです。
 西部劇のシーン、バッファローの大群が崖に向かって暴走し、次から次へと落ちてゆく…こんな光景が思い浮かびます。私達がすっかり馴染んでしまった飽食と運動不足の生活を切り換えるのは、バッファローの暴走をくい止めるのと同じほど難しいことかも知れません。殊に海外ではそうでしょう。
 しかし、人間はバッファローよりも、少しは先を見通せる知恵があるはずです。今の安逸を将来の不幸のつけとしないよう、人生トータルの幸せをじっくり考えてみようではありませんか。

おわりに

 特に海外で暮らす太った皆さん。頑張りましょう。するべきことは簡単です。ただ少し強い意志と将来への想像力がありさえすれば…。

註1 BMI
Body Mass Indexの略。国際的に広く用いられている肥満判定法。体重kg÷(身長m)2の式で算出する。WHOでは、肥満の程度を25.0〜29.9(1度)、30.0〜39.9(2度)、40.0〜(3度)と分類する方法を勧めている。
 体の脂肪の量の体重に対する割合(体脂肪率)を知る方法として、「生体インピーダンス法」も普及している。脂肪と水の電気抵抗の差を利用して、測定器を用いて計る方法で、男性で25%以上、女性で30%以上なら肥満と判定される。
註2 糸球体
血液中の老廃物や余剰物を濾過し、尿に排泄する腎臓のフィルター部分。
註3 尿細管
腎臓の糸球体から尿管へ尿を運ぶための細い管の集まり。



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