以上のことより、再発することの多い単純性膀胱炎についてその予防法を記します。
最も重要なのは飲水量を多くして尿量を増やし、尿を我慢しない事です。
尿の中には微量ながらブドウ糖やアミノ酸などの栄養分が含まれており、膀胱の中は温度も丁度良いので、入ってきた細菌には好都合の条件がそろっています。
そのため、脂肪に尿を長い間溜めておくと、細菌はどんどん増える恐れがあります。膀胱炎を繰り返し易い人は、普段から水分の摂取量を多めにし、尿意を我慢しないようにします。又、水分を多く飲むと尿量が多くなり、腎臓で作られる尿は原則として無菌ですので、膀胱の中をきれいな尿で洗い流す事となり、非常に有効な方法です。とはいっても、海外の赴任地によっては、日本と異なり、安全な水を確保するのが困難な場合があります。水が細菌やウイルス、寄生虫等で汚染されていれば、それらによる疾患に罹ってしまいます。
水による腸管系感染症には十分注意する必要があり、ミネラルウォーター等の安全な水を飲用します。もし、ミネラルウォーターなどが充分手に入らないときは、水道水を煮沸し、飲料水消毒用の次亜塩素酸等を入れて、これらの消毒剤の味が残っている内に飲むようにします。
次に大事なのは発症の誘因となる、過労をさけ、冷えないように注意することです。尿路には元々、尿による洗い流し作用の他に、感染に対する防御機構がありますが、過労や冷えといった状態は、この感染防御能を低下させるからです。
尚、これらの注意を守っていても、現地で再発した場合、赴任地によっては適切な医療を受けられない場合もあります。再発を繰り返す人は、赴任前に必要な検査を受け、医師から十分な説明を受けた上で抗生物質を処方して買う事も必要です。上記症状が出現したら抗生物質を医師の指示通り服用します。この際、重要なのは、あらかじめ服用量や期間についてよく説明を受けておくことです。又、もし薬が効かなかった場合の対処方法なども聞いておくと安心です。
慢性膀胱炎の場合は、基礎疾患の治療が大事です。
赴任に際しては、赴任の可否を含め、指導を受けておきます。この場合でも、上述したような注意は必要です。